- 「借方・貸方」という名前の由来
- 借方=左、貸方=右をすっきり覚える方法
- 勘定ごとの+-ルール(資産・負債・費用など)
- 40代ぽんずが実際にハマった混乱ポイント
簿記の勉強をはじめて最初に出てくる壁が、「借方・貸方」だ。
ぼくも最初、こう思った。
「借方って……借りてる側のこと? 貸方って貸してる側?」
全然わからなかった。しかも調べても「左が借方、右が貸方です」とだけ書いてある。
なんで左右に分けるの? なんでそんな名前なの?という疑問には答えてくれない。
この記事では、その「なぜ?」から丁寧に解説する。簿記を全く知らない状態から読んでも大丈夫だ。
「借方・貸方」って、なぜそんな名前?
まず最初の疑問。なぜ「借方」「貸方」というのか。
英語では借方を Debit(デビット)、貸方を Credit(クレジット) という。
これはラテン語の「借りる(debere)」「貸す(credere)」に由来する言葉で、もともとはお金の貸し借りを記録する帳簿から生まれた概念だ。
それが日本に入ってきたとき、Debit=借方、Credit=貸方と翻訳された。
ぼくは最初に知ったとき、こう思った。
「左方・右方の方がよっぽどわかりやすくない……?」
正直、その気持ちは今もある。でも由来を知ると、少しだけ納得できる。
歴史的な経緯で名前がついた言葉なので、意味で覚えようとするより「記号として割り切る」方が正解なのだ。
実はシンプル。左右のラベルにすぎない
本質をひとことで言うと、こうだ。
借方=左に書く欄 / 貸方=右に書く欄
それだけ。借りる・貸すとは関係ない。
仕訳の記録は、必ず左と右に分けて書く。その「左の欄」を借方、「右の欄」を貸方と呼ぶ。それだけのことだ。
すっきり覚える方法:「り」と「し」で覚える
語呂合わせが一番シンプルで定着しやすい。
「り」は左払い → 借り方=左
「し」は右払い → 貸し方=右
ひらがなの「り」は左側に払う字、「し」は右側に払う字。
これだけ覚えておけば、どちらが左でどちらが右か迷わなくなる。
仕訳の左右に何を書くの?勘定の+-ルール
借方(左)と貸方(右)に何を書くかは、勘定の種類によってルールが決まっている。
まず、簿記に出てくる勘定は大きく5種類に分けられる。
| 種類 | 増えたとき | 減ったとき | 具体例 |
| 資産 | 借方(左)+ | 貸方(右)- | 現金、売掛金、建物 |
| 負債 | 貸方(右)+ | 借方(左)- | 借入金、買掛金 |
| 純資産 | 貸方(右)+ | 借方(左)- | 資本金 |
| 収益 | 貸方(右)+ | 借方(左)- | 売上、受取利息 |
| 費用 | 借方(左)+ | 貸方(右)- | 仕入、給料、家賃 |
ポイントは資産と費用は借方(左)で増える、負債・純資産・収益は貸方(右)で増えるという点だ。
実際に仕訳してみよう
例:現金1,000円を受け取った
現金は「資産」なので、増えたら借方(左)に書く。
(借方)現金 1,000 / (貸方)??? 1,000
右の貸方には「何のために受け取ったか(原因)」を書く。売上として受け取ったなら「売上」、借りたお金なら「借入金」になる。
このように、左右必ず同じ金額になるよう記録するのが仕訳の基本だ。
ぽんずが実際にハマった混乱ポイント
現金を受け取ったとき、借方(左)に書くと覚えた。
だからぼくは最初、こう思い込んでいた。「借方=もらう側」と。
ところが勉強を進めると、費用も借方に書くと出てきた。
「え……? 家賃を払ったのに借方? もらってないのに?」
そこで頭が完全に止まった。
でも、仕組みをちゃんと理解したらスッキリした。
借方は「もらう・受け取る」という意味じゃない。ただの「左に書く欄」だ。
資産が増えるときも(現金を受け取る)、費用が発生するときも(家賃を払う)、どちらも「左の欄に書くルール」というだけ。
借方という名前に引きずられて、意味を読み込もうとすると混乱する。
「借方=左に書く欄」と割り切ったとき、ぼくの中でようやく仕訳が動き始めた。
まとめ
- 借方・貸方は歴史的な翻訳で生まれた言葉。意味より「記号」として覚える
- 借方=左、貸方=右。「り」は左払い、「し」は右払いで覚える
- 資産・費用は増えたら借方(左)。負債・純資産・収益は増えたら貸方(右)
- 名前に意味を求めると混乱する。割り切ることが理解の近道
次は、この表に出てきた「資産」「負債」などの勘定科目の種類をもう少し深掘りしていく。


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